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【アジア 台湾 MBA】 台湾大学 GMBAと政治大学 IMBAを徹底比較

【アジア 台湾 MBA】 台湾大学 GMBAと政治大学 IMBAを徹底比較
台湾にも数多くのMBAプログラムが存在しますが、中でもMBAを検討される方の多くがまず選択肢として挙げるのが、”台湾大学 Global MBA“と”政治大学 International MBA”のどちらかになるかと思います。今回はその両者の大学について各MBAプログラムの紹介資料や在校生から得た情報を基に独自の意見を紹介したいと思います。



台湾のMBA

台湾には数多くのMBAプログラムが存在します。一般的に台湾のTOP4の大学として認知度の高い”台・成・清・交”と言われる台湾大学・成功大学・清華大学・交通大学が挙げられますが、MBAプログラムの場合、台湾大学の”GMBA”と日本でいう一橋大学的な位置づけの政治大学にある”IMBA”が現地人にも、外国人にもよく知られている印象があります。

両校のMBAプログラムともにFull time/Part timeの区切りがありません。したがって働きながらPart timeの形で入学し、途中で離職しFull timeに変更することも可能、逆にFul timeで入学し途中で働き始めPart timeに変更することも可能です。

NTU と NCCU のMBAを比較

コチラでは下記のような項目において台湾大学”GMBA”政治大学”IMBA”を比較してみたいと思います。比較に際しての情報は両プログラムでの説明会資料やHPの記載内容、および在校生からのヒヤリング、そして若干の個人的な主観をもとに記載します。

【評価項目】
・設立
・アクセス
・費用
・クラスサイズ
・国籍
・授業スタイル
・留学先、ダブルディグリー
・ソーシャルイベント
・知名度
・その他(応募要件、カリキュラム、進路等)

設立

学校の設立は台湾大学が1928年に対して政治大学は1954年と前者がより多くの歴史がある一方で、All EnglishプログラムのMBAについては政治大学が5年先に設立しています。

▼両校の学校/MBA設立年度

アクセス

台湾大学 GMBAの校舎は台北中心部に、一方で政治大学 IMBAの校舎は台北郊外に位置しています。便利性を求めるか、静かな環境を求めるかというところでしょうか。

台湾大学はMRT松山線の公館駅より徒歩すぐ、また近くには台湾随一の学生街である公館エリアなどもあり食や生活に困ることはないでしょう。

▼台湾大学前の公館エリア▼台湾大学GMBA所在地

一方政治大学は台北市内からの場合バスやMRTを乗り継いで行く必要があり、市内に出るにも都度時間がかかってしまいます。大学のキャンパス周辺には学生街はありますが規模としてはそこまで大きくない印象を持ちました。筆者の政治大学付近では住んだことがない為正直なところよくわかりませんが、現役の政治大学の学生は”学校周辺のレストランのレパートリーが少ない”、”学食があまり美味しくない”という声をよく聞きます。

▼緑に囲まれた政治大学のキャンパス▼政治大学IMBA所在地

費用

2年間で卒業する場合の費用はGMBAが約210万円政治大学は約160万円と、後者が約50万円程度安くなってきます。しかし台湾大学 GMBAでは多くの学生に奨学金を提供しており、場合によっては自己負担はこれより少なくなる場合もあります。

▼両校の学費(2年で卒業の場合)

奨学金

両校が給付する日本人が獲得できる可能性のある奨学金の種類は大きく分けて政府系、学校系、学部系、その他、計4種類に分類できます。その他の奨学金とはロータリーや企業、非営利団体等が給付しているものを指します。
比較をしてみると、台湾大学のGMBAは独自の奨学金というモノを持っていますが、政治大学のHPや説明会資料には独自の奨学金を給付しているという記載はありませんでした。
▼タイプ別奨学金給付可否
また各奨学金の競争倍率や給付金額等にはついては直接学校や給付団体へお問い合わせ頂ければと思います。

クラスサイズ・国籍

GMBA、IMBAともにクラスサイズが約60名となっていますが、その内訳として台湾人50%、留学生50%の学生比率をできるだけ保つようにしています。留学生の国籍分布で言うと、GMBAは北米や台湾を除くアジアからの留学生比率がやや高く、一方でIMBAは中南米や欧州からの留学生比率が高いことが分かります。政治大学の中南米比率が高いのは、台湾政府が発展途上国を中心とした特定の国の学生に対して給付しているICDFスカラーシップというものを利用していることが理由として想定されます。


※公式HP等より引用

授業スタイル

GMBAはグループワークやディスカッション中心、企業訪問の機会も多数、IMBAはレクチャースタイルの講義中心と言われています。この点においては読者の皆様にとってどちらのスタイルがご自身にあっているのかという観点において選択されることをおススメします。(プログラム説明会及び両校在校生からのヒヤリングにより判断)

留学先・ダブルディグリー

留学先・ダブルディグリーの提携先の学校数は政治大学が台湾大学を上回っていますが、GMBAではNY大学や北京大学のビジネススクールとの提携もあります。

▼学校別留学先数

ネットワーキング

両校の在校生の話を参考にするとネットワーキングの機会においては台湾大学のGMBAがより機会に恵まれていると感じます。これはGMBAが上記でお伝えした通りグループワークを多用する授業スタイルである事、またNTU GMBAのイベント数は台湾国内のビジネススクールでは最も多いと言われている点に起因します。

MBAを通じて人脈形成をしたい、多様なバッググラウンドを持つ学生とのディスカッションを通じてコラボレーションスキルやリーダーシップスキルを身に付けたいという方にとってはNTU GMBAが適していると言えるかもしれません。

知名度

知名度は台湾国内では両校自体及びMBAプログラムはかなり有名ですが、一方で国際的な認知度やランキング等を見ていくと台湾大学がに分があると思います。

【両校の知名度に関するまとめ】
・台湾では”台湾大学”と”政治大学”は両方とも超有名
・台湾のMBAと言えば”台湾大学”と”政治大学”を挙げる人が多い。
・日本人を含む外国人にとって”台湾大学”の知名度が圧倒的に高い。
・QSアジア大学ランキング等での順位では”台湾大学”が上位

▼QSアジア大学ランキング2021




その他

♦応募要件:
両校とも内容はほぼ同じであり、2年以上の職務経験、ビジネスレベルの英語力を前提条件の下、応募時にはエッセイ等の提出も求められます。

♦カリキュラム:
両プログラム共にそこまで大きな差がいないように思います。

♦卒業後の進路:
両校ともに卒業後は転職、企業、社内昇進等のキャリアアップを果たした人が多いようです。各ビジネススクールの説明会でプレゼンをしていた方の経歴を比較すると、IMBAの出身者の方は卒業後にSAMSUNGの台湾法人への転職に成功、GMBAの方は卒業後に中華電信やPEファンドへの転職を果たしたと話されていました。

まとめ ~学校選びの基準~

ここまで様々な項目から台湾大学 GMBAと政治大学をIMBAを比較してきましたが、それらをまとめたのが下記の表となります。また表を参考にしてご自身がどちらの学校に合っているかという点に関しては、下記のように自身の優先順位やニーズに基づいて判断する事が出来るかと思います。

【台湾大学 GMBAを選ぶべき人!】
・都心が好き、台北市内へのアクセスが大切。
・ディスカッションやプレゼンを通じてスキルアップしたい。
・トップスクールの学歴が欲しい。
・NY大学や北京大学等世界トップクラスの大学へ交換留学したい。
・イベント好き!積極的にクラスメートと交流したい。

【政治大学 IMBAを選ぶべき人!】
・郊外でのんびり学びたい、静かな環境で集中したい。
・学費より安く済ませたい。
・レクチャースタイルが自分にあっている。
・欧米でのダブルディグリーを取りたい。




両校の関係は友好的!


比較しているからきっと台湾大学と政治大学のMBAは仲が悪いと思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。むしろ友好的な関係を築いており、両校間での交流もしばしばあるようです。

最後に

筆者は台北市内へのアクセスおよびクラスメートとのインタラクティブな活動が魅力的に感じた為、台湾大学のGMBAに応募しましたが、その逆のパターンの方も多くいらっしゃるかと思います。また日本人がいないという方にとっては新竹や台南の大学にてMBAを取得するという選択肢もアリかもしれません。



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